夏になると休日が辛い
貯金もなく収入も低い私は、築自分の年よりも上のアパートに住んでいる
断熱性ゼロといっても過言ではない
むしろ外よりも室温の方が高いことがざらにある
部屋にいるとあっという間に汗が滝のように流れる
Tシャツから何から何まで滴らないものはない
水道水をがぶ飲みし、汗が再びでる
繰り返し
世の中には、室温を調整するクーラーという最新科学機器がある
しかし、私の乏しい収入の大半は家賃に吸い上げられる
そのような贅沢品に手が届くはずがない
我が家の最新鋭機器はリサイクルショップで500円で購入した扇風機である
頑張ってくれている、頑張ってくれているのだが、暑さを克服するまでには至らないのである
皮肉なことに室温だけを考えると、自宅よりも職場の方がマシなのである
装置の側は暑いが冷風がくるだけ、快適なのである
しかし、涼みにいくほど職場は(心理的にも)快適な空間ではない
となると、街にでることになる
お金があれば、涼めるところはたくさんあろう
しかし、貯金もできない収入の私に、有料施設に入ることはできない
行くところは、スーパー、複合施設、図書館のベンチになる
そこで、座って本を読んだり、歩く人を眺める
時折、となりに人が座る
長居をする人はたいていご年配の方か、住居に苦労されている方である
あぁ、自分はこの方たちと生活が同じなんだなぁ、としんみりする
命を守るためにクーラーをつけることを我慢しないでください、と言われているが
そうもできない人もいる
境遇に陥らないと実感できないものである